●●その他雑●● (考古学や西洋も含む)

 ◆魔女の話◆ ※前に独り言ページで書いたものに加筆
随分昔の「世界不思議発見」の話。タイトルは魔女。
それがものすごく面白かった。
なにが面白かったかっていうと、まずキリスト教以前の土着の宗教というテーマ。
魔女として排除されるまでは、産婆さんだったんだそうです。
共同体において、新たな共同体員である子供をとりあげるのは 長老格の女性の仕事だと思われるから、
逆にたどっていくと 魔女→産婆→長老 ということになります。
つまり、魔女は女系時代の文化の名残なんですね。
エニシダのほうきに乗るのは、エニシダが呪力を持つ植物だからだそうで、
今では安産のおまじないだけど、もともとはお祓いのための道具だろうと思われます。日本の榊みたいに。
そういう意味でも、女系時代(縄文時代)の日本の文化と とてもよく似ているんだけど、
もう一つ面白いのは 紐を結んでおまじないにすることで、
結縄文は 新石器時代から各地にあるけど 日本にもあったようなのです。
枝に紐を結んで、その結び目の形で 危険や獲物の位置を教えるということが、マタギの風習として伝えられています。
もうひとつ、動物信仰は多神教の特徴です。
それから、林檎の話。これは横に切ると、芯の部分が五傍星(漢字これで合ってたっけ?)に見えます。
それで古くから呪力のある果実だと言われてるらしいんだけど、これはアダムとイヴの話と符合します。
蛇は、新石器時代ぐらいに奉られていた神様で、キリスト教の普及で悪者にされてったんだけど、
蛇が人間の先祖に林檎を与えた話は 神様が知恵を授けてくれる話だったんだろうと思います。
前々からこの話は 子供が成長して共同体を卒業していく話だと思ってたんだけど、
あながち間違いでもなさそうですね。